カジノ解禁法で増えるのでは?と言われているギャンブル依存症ですが、カジノがない現在で既にギャンブル依存症とされる人は多くいます。
ギャンブルが原因で周りに迷惑をかける状態となれば依存症と考えて良いですが、そうなってしまう原因は周囲にある場合もあります。
ギャンブル以外のことで日々に変化を感じさせることが依存症を抜け出す第一歩です。

ギャンブル依存症の症状とは

正式名称は病的賭博(びょうてきとばく)という病気です。
アルコール依存症などと同様で身体的な疾患はありませんが、ギャンブルが辞めることが出来ないのが症状です。

依存症のチェック項目

ただのギャンブル好きとどのように違いがわからない方もいると思います。
アメリカ精神医学会が作っている、心の病気に関する診断基準であるDSM-Ⅳでは下記のようになっています。

1.賭博にとらわれている
例)勝ったときのことを生き生きと再体験したり、賭博をするための金銭を得る方法を考えたり、次の賭けの計画を立てることなどにとらわれている。
2.興奮を得たいために、次第に掛け金の額を増やす。
3.賭博をするのを抑える、減らす、やめるなどの努力を何度もやったが成功しなかった。
4.賭博をやめていると落ち着かずイライラする。
5.問題から逃避する手段として、または不快な気分
例)無気力、罪悪感、不安、抑うつを解消する手段として賭博する。
6.負けると取り返そうとする(深追いする)。
7.賭博したことを隠すために嘘をつく。
8.賭博の資金を得るために法律に触れるようなことをしたことがある。
9.賭博のために、重要な人間関係や教育、職業上の機会を危険にさらしたり失ったりした ことがある。
10.借金して賭博をする。賭博による経済的な問題を他人に解決してもらったことがある。
引用元 菊陽病院(http://www.kikuyouhp.jp/index.php)

主には社会的、経済的に影響があるにも関わらず、ギャンブルをやめるように自分ではコントロール出来ない状態がギャンブル依存症です。

ギャンブルの種類はパチンコ以外にも様々

特にギャンブルの種類は問いませんが、日本でもっとも多いのはパチンコです。
法律上はパチンコはギャンブルではない扱いですが、実質的にギャンブルになっており、駅前にたくさんお店があることから、ハマってしまう人が多いのです。
パチンコの他には

  • 競馬
  • 競輪
  • 競艇
    などがあります。

本人は否定する

ギャンブル依存症は被害を受ける周りが気が付きやすいですが、当の本人は否定しがちです。
そのためなかなか治療しにくい精神疾患です。

別の精神疾患につながることも

ギャンブル以外の生活に影響が出てたり他のことに魅力を感じなくなったりし、うつ病などの別の精神疾患が発症することもあります。

周りに発生する影響

ギャンブル依存症になると、周りにも様々な影響があります。
影響が大きいと家庭が壊れたり職を失うケースにつながることもあります。

借金など金銭関係のトラブル

ギャンブル依存症になると、ギャンブルでなくなったお金を何とか用意しなければと考えます。
消費者金融などから本人が借金をしてしまうだけではありません。
家族の物を売ったり勝手にお金を取ったり、酷い時には職場の横領などに発展してしまうこともあります。

仕事を失う末路となることも

横領や職場の備品を窃盗してしまったり、単純に仕事にいかずにギャンブルをしてしまうなどから職を失ってしまうことがあります。

要注意な人の特徴

ギャンブル依存症になると、周囲にもわかる特徴が出てきます。
下記のような状況が頻繁に見られたら、ギャンブル依存症ではないかと注意が必要です。

  • 借金をしてしまい、金融会社からのダイレクトメールや請求書が家にたくさんある
  • スマホでいつでも競馬購入サイトを見ている
  • コンビニに行ったら必ずギャンブルの攻略本を読んでいる
  • 毎日ギャンブルの店や場所に行っている、パチンコの場合、休みの日には並ぶ
  • ギャンブルしていることを悟られないために嘘をつく

原因は意思の弱さではない

ギャンブル依存症になってしまうのは、決してギャンブルを辞める意思が弱いというわけではありません。
ギャンブルでしか刺激、変化を感じられないことが原因です。

ギャンブルは脳の刺激が部分強化

心理学的に報酬を得ることの方法に「部分強化」と「連続強化」というのがあります。

連続強化は全体強化ともいい、何かを行うとそれに対し必ず報酬が貰える方法です。
例えば自動販売機でお金を入れてボタンを押すと必ず製品が出ますが、これは連続強化です。

部分強化は間欠強化ともいい、何かを行うと報酬が貰えたり貰えなかったりする方法です。
ギャンブルは負けてしまうと報酬が貰えないため、部分強化にあたります。

日々の変化がない時にハマりやすい

日々の生活に変化を感じない人は、ギャンブルの部分強化でたまに貰える報酬に強い刺激を感じてしまうのです。
報酬が貰えた時の刺激を強く感じるため、負けやすい人ほど依存症になりやすいのです。

日々に変化がない人でも何度も勝っている場合、報酬が当たり前で全体強化に近くなり依存することはありません。

対策と治療の方法

ギャンブル依存症は治療が簡単ではありません。
特に薬などもなく、一気にギャンブルから話してもまたすぐにギャンブルに行ってしまうこともあります。

精神科病院での治療方法とは

病院でギャンブル依存症を扱う専門外来もあり、状況や病院によっては入院するケースもあります。
グループワークに参加させる等でギャンブル以外に変化を与えたり、乗り越えれるような環境をつくります。
またうつなどの精神疾患にかかっている場合は、その治療も行います。

克服後に気をつけること

ギャンブルをしなくなり治ったと思っても、慢性的に再発する可能性のある病気です。
不要なお金は持たず、ギャンブルが出来る場所の近くに行かないことが重要です。
ギャンブルをしたくなった時には呼吸を整えたり、リラックスするなどの方法をとります。

治療に重要なのは家族の協力

家族が行っていけないことは、

  • その人を傷つける言い方をしたり、攻めたりする
  • お金を貸す、肩代わりする
  • 周りからギャンブル依存症であることを隠しすぎる
    といったことです。
    相手の為を思ってやってしまいがちですが、金銭を支援することはギャンブルで遊ぶことを助長させてしまいます。
    また周囲に隠すことで、治療の開始が遅くなってしまうことがあります。

家族が依存症の時にやるべきこと

家族がギャンブル依存症の様であれば、被害を受けないように気をつけなければいけません。

  • 家庭の財産を守る
  • 現在ある借金は、借金の専門家に相談する
  • 依存症を治すための治療を専門家に相談
  • 本人が回復することを信じて、人間性を尊重する
    こういったことを対処として行い、病院で治療する時には可能であれば家族が一緒に立ち会う方が良いです。

自覚がない人への説得方法

ギャンブル依存症になっている人は、自分でそうだとなかなか認めないため、病院に行かせることも難しいケースもあります。
依存症の人とは絶対に争わずに話をします。
多くの場合、ギャンブル人格と通常の人格とがあるので、それを見極めて通常人格の時に話をするようにします。

他にも一度言っても響かない場合には、他の人にも強力してもらい同じセリフを聞かせるというのもあります。
うまく相手を傷つけずに認識させることが大切になってきます。

やめたい、克服したい人は

病院以外の治療方法として自分で出来るのは、ギャンブル依存症の人が集まるグループワークなどに参加する方法があります。
これは病院での治療で参加をすることもありますが、自発的にも可能です。

自己治療として出来ること

ギャンブル以外の部分強化を味わう、刺激をつくることが大切です。
毎日に変化をつけるように意識付けてみましょう。
例えば今まで行ったことのない場所に行ってみたり、経験がないことを始めたりなどです。

日本ではギャンブル依存症を克服するための団体があります。

  • ギャンブラーズ・アノニマス(GA)
    ギャンブル依存症の人が、克服するためにグループワークを開催することを目的としている団体です。
    開催ペースは地域ごとに異なり、全国的に拠点があります。

GAは、強迫的ギャンブルからの回復
を目指す人が集う自助グループです。
引用元 ギャンブラーズ・アノニマス 日本(http://www.gajapan.jp/)

  •  ギャマノン
    ギャンブル依存症の家族を持つ人ための団体です。
    こちらもGAと同様にグループで集まり、ミーティングを行います。
    ギャンブル依存症の家族http://www.gam-anon.jp/

ギャンブルの問題の影響を受けた家族・友人のための自助グループがGAM-ANON、ギャマノンなのです。
引用元 一般社団法人 ギャマノン日本サービスオフィス(http://www.gam-anon.jp/)

カジノ解禁法案で依存症は増える?

いわゆるカジノ解禁法といわれている統合型リゾート(IR)整備推進法案の整備によって、ギャンブル依存症が増えるのではという話もあります。
ですが、現在ですでに全国の駅前にパチンコ・スロットのお店があることから、そこまで依存症が増えることはないのではと言われています。

大変だが、治らない病気ではない

治療をするのは本当に大変ですが、しっかりと周りが理解し当人を尊重することが治療の第一歩です。
ギャンブルから抜け出せないダメな人と思うのではなくて、家族であれば接し方に問題がなかったか、何かできることはないかなどを考えてみましょう。
そして治療を考えているのであれば、相手を傷つけずにギャンブル依存症であることを認識させなければいけません。

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