手荒れにお悩みの方はかゆみ、痛いひび割れ、手湿疹の水泡、皮がむけるなどさまざまな症状がなかなか治らないのではないでしょうか。
ハンドクリームや市販薬でケアをしているのにかゆい状態が続いている、潰さないようにいつも気を付けているのに手湿疹の水泡を潰すなど、手は使う場所だからこそスムーズに治りがよくありませんよね。

手湿疹の水泡ができる原因は主に3通りあり、全ての人が同じというわけではありません。
症状によってどんな治し方が効果的なのか、ケース別にご紹介します。
ステロイドなどの外用剤や漢方、内服薬から、ドラッグストアなどで購入できる市販薬もまとめましたので、ぜひ参考になさってみてください。

手湿疹の水泡ができる主な3つの原因

手湿疹の水泡ができたら、以下の主な3つの原因が考えられます。

体質

手湿疹の水泡は冬場に症状が現れる方が多く、夏になれば自然と回復していきます。
一般的にはそのような傾向があるのですが、同じ環境にいたり同じ作業をしているにもかかわらず、手湿疹の水泡ができやすい人とそうでない人とがいるものです。

体質には個人差があり、手の肌のバリア機能があまり強くなく、外部からの刺激に敏感な肌タイプの方は手湿疹の水泡ができやすいといえます。
例えば、若年期にアトピー性皮膚炎だった方や敏感肌の方などです。

皮脂量の少なさ

人間の手の肌は、本来20層~30層を上回るほどの分厚い角質層で守られています。
ですから、外部からの刺激にも十分対抗できるように作られています。

その一方で手の肌は他の部位に比べて発汗量が多い特徴がありますが、それは汗腺の数が多いのでそれと比例して汗の量も多くなります。
汗腺は多くあるものの毛穴は多いわけではないことから、皮脂の分泌量は少な目です。
手の肌が乾燥してしまうとそれを補うほどの皮脂量がなかなか分泌されませんので、外部からの刺激を受けやすくなってしまいます。
このような流れが、手湿疹の水泡やかぶれが生じやすくなる原因です。

外的刺激で皮脂が奪われる

手湿疹は主婦湿疹との異名を持つほど、水仕事などをする方に多い症状です。
手の肌は皮脂膜と呼ばれる保護膜で守られていますが、紙やお札などに触れる機会が多い方や、洗剤やお湯に触れながらの作業が多い業務に従事されている方などは手湿疹の水泡ができやすいといえます。
主婦、美容師、飲食店員、作業員、事務職員の方などが代表的です。

手湿疹の水泡の症状と治し方


引用元: 大木皮膚科(http://www.oki-hifuka.jp)

手湿疹の水泡は水仕事などで外部の刺激を受けることから生じますので、利き手の親指や人差し指などからだんだんと症状が現れます。
水泡以外に初期に生じる主な症状は、ひび割れ、肌が硬化する角化、カサつく落屑、びらんなどです。

苔癬化した症状には

苔癬化(たいせんか・肌がゴワゴワする)するほど症状が進行し繰り返すようになったら、重層法と呼ばれる治し方が効果を発揮します。
重層法はステロイド外用剤のみでケアするのでなく、その上からさらに亜鉛華軟膏を塗布し、ガーゼでおおうという方法です。

菲薄化した症状には

手の皮膚への刺激は弱いものであっても、それが繰り返されれば表皮にある角質細胞の力が低下し、角化することが困難になります。
角化されない肌は徐々に薄くなってしまい、最終的には指紋が出なくなるほどです。

この菲薄化(ひはくか・体を保護してくれる皮膚が薄くなること)した肌は外部から繰り返し受ける刺激から引き起こされていますので、この原因に適した治し方が必要です。
まずはなるべく外部からの刺激を受けずにすむよう注意することを前提とし、さらに亜鉛華とプロペトの組み合わせなどといった保湿剤を、毎日小マメに塗布する方法が効果的です。
1日に塗る目安の回数は、5~6回ほどです。
保湿剤を小マメに塗布すれば肌を保護することができますが、特に症状がひどい部位はガーゼで包み、綿ネットや綿手袋でカバーされることをおすすめします。

※ 上記の苔癬化と菲薄化の両方の症状が現れている方も少なくありません。
皮膚科では混合タイプの方に適した塗布の仕方を、その方の症状に応じて指導してもらえます。

手湿疹の水泡に効く内服薬など

内服薬は外用療法のサポート的な存在です。
漢方薬を用いた漢方治療も注目が高まっています。

漢方治療

手湿疹の水泡の治療というと保湿剤やステロイド外用薬が基本となりますが、それでも症状がよくならなかった患者さんが漢方薬を服用したことで改善できたという症例があります。
漢方治療は、疾病に対してピンポイントにアプローチするという治し方ではありません。
患者さんの体質や症状に応じ、冷え性を改善させたり血液の循環を調整するなどしていきます。

内服薬

かゆみの症状がひどくて就寝中無意識に掻きむしってしまうなどという方は、抗アレルギー剤の内服薬が効果的です。
こうしたかゆみのひどい症状に抗アレルギー剤は有効で、継続して服用することでかゆみが生じにくくする役割と、今すぐにかゆみを消したいという要望の両方を満たしてくれます。
抗アレルギー剤はいくつかの種類がありますので、服用することで生じる眠気が少ない方がいい場合や、かゆみを抑えるレベルなどに応じて選ぶことができます。

手湿疹の水泡に効く外用薬

外用薬としては、ステロイド外用薬と保湿剤が有効です。

炎症の抑制にはステロイド

手湿疹の水泡で起きた炎症部分を改善したいときには、ステロイド外用薬です。
副腎皮質ホルモン剤とも呼ばれるステロイド外用薬は、現段階では手湿疹の炎症を鎮める効果が高く、科学的にも安全性と有効性のどちらも兼ね備えている唯一の外用剤だとされています。

ステロイド外用薬にはランクがありますので、症状のひどさに応じて適切なものを選ぶことが大切です。
手湿疹の症状が現れる方が手を酷使する作業に日常的に携わっている方が多いので、長期間に渡って外用薬を使用されることも考えられます。
あまり強すぎるランクのステロイドを常に使っていると手の肌がどんどん薄くなる可能性がありますので、そういった方には3番目から4番目に強力なstrongまたはmildがいいのではないでしょうか。
ステロイドは、長く使い続けていると毛細血管の拡張や皮膚菲薄化などの作用が現れます。

ステロイド外用薬は炎症という症状に対しての対症療法に使用される薬であり、直接的に手湿疹の治療薬として開発されたものではないことを知っておいてください。
症状を回復させるためにはステロイド外用薬だけで治そうとするのではなく、手荒れの原因である外部からの刺激からできだけ肌を守ることや保湿ケアを並行することが必要です。

乾燥した肌に保湿剤

手の肌が乾燥した状態は、多くの細かい傷が荒れた表面に生じているようなものです。
保湿ケアとして、亜鉛華軟膏やプロペトなどのワセリン基剤が有効です。
症状がよくなってきたらサリチル酸ワセリン、ウレパールやパスタロンなどの尿素軟膏、ビーソフテンやヒルドイドなどのヘパリン類似物質なども並行して使用すると効果的です。
こうした保湿剤によるケアは、毎日何回も塗布することでスムーズに回復していきます。

手湿疹の水泡に効く市販薬

市販薬を買って塗るくらいなら皮膚科に行った方がいいという考え方もあるかもしれませんが、医療機関で処方される医薬品はセラミドなどの成分が使用できないという一面もあります。
ご自身の症状を踏まえて、もし市販薬も試してみる価値があるとお考えなら、ぜひ活用してみてはいかがでしょう。

ロコベースリペアクリーム

ロコベースリペアクリームは第一三共ヘルスケアから発売されている、ハードタイプのハンドクリームです。
水に強くて、塗っておくと長時間保湿効果が続きますので、炊事や洗濯、掃除など水仕事が多い主婦の方、美容師さんなど業務で水に触れる機会が多い方、敏感肌の方などに使用されています。

無香料なので、調理をするお仕事の方や主婦の方など、ハンドクリームの匂いが気になってなかなか作業の合間に小マメに塗り直すことができなかったという方にも適しているのではないでしょうか。
防腐剤が入っていませんし、着色料も含まれていません。

ロコベースリペアクリームにはワセリンやグリセリン、シア脂などの有効成分が配合されています。
保湿効果を発揮するパラフィンは、配合する前にナノ化されることで均一になっており、皮膚の表面にある細かいすき間にも入り込んで作用します。
手の肌にバリアをはって守る脂質成分として遊離脂肪酸、コレステロール、セラミド3の3種類が配合されており角質層までしみ込みます。

キュレル ハンドクリーム

キュレル ハンドクリーム(CurélクリームHa)は医薬部外品で、花王から発売されています。
ハンドクリームを使いたいけれど、塗った後にベトつくのが苦手で小マメに使えないという方も少なくないのではないでしょうか。

キュレル ハンドクリームはベタベタしませんし、のびがいい使用感が特徴的です。
キュレルも無着色・無香料です。
弱酸性で、エチルアルコールが添加されていないアルコールフリー、アレルギーテスト済みの商品です。
ステロイドや尿素は配合されておらず、ビタミンEなどの有効成分が含まれています。

保湿成分としてジメチルパルミチルポリシロキサンが入っており、乾燥気味の手肌に潤いを与えて外部の刺激から保護します。
潤い成分は他にも、ユーカリエキスやセラミド機能成分であるヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドが入っており、皮膚の角質の奥深くまで入り込んで作用します。
消炎剤アラントインという有効成分の働きで、荒れ性の肌に効き目を発揮します。

日常生活でできるセルフケア

手湿疹の水泡の予防や改善のために、日常生活の中でできるセルフケアには以下のものがあります。

お湯の使い過ぎに注意

手が荒れるような寒いシーズンには水よりもお湯を使いたくなりますが、お湯の使い過ぎは手湿疹の発症につながりますのでほどほどにしましょう。
仕事などで長時間水を使うことだけでも手の肌には負担になりますが、お湯の中に人間の皮脂はとても溶けやすいという性質があります。
皮脂は肌を守る大切なものですから、お湯を使い過ぎることで失われていけば、その分だけ乾燥してしまいますので気を付けてください。

綿手袋とゴム手袋の併用


水仕事が原因で手湿疹の水泡ができたという方は、ゴム手袋を使用すれば直接手が水に触れなくなりますので随分と手荒れが改善されます。
ただ、手袋の素材によく使用されるポリエチレンやゴムなどの素材は、人によっては直に皮膚に接触することでかぶれることも考えられます。
この手荒れを防ぎつつ手湿疹の水泡を改善させるには、薄い綿手袋をしてからその上に使い捨て手袋を着用するという方法があります。
面倒ですが水仕事のとき、毎回でなくても少しずつ実践してみると手荒れの仕方に違いがでてくるでしょう。

外部の刺激から手を守る

外部の刺激から手を守るために、低刺激で人間の皮膚の組織にとても近いといわれている綿100%素材の手袋をいつも着用されることをおすすめします。
皮膚にとって刺激となるアルコール、ホコリ、消毒、シャンプー、洗剤などの使用も、できるだけ控えるようにしてみてください。

ひび割れには軟膏

手荒れに効く有効成分とうと亜鉛華軟膏、ヒルドイド軟膏、尿素軟膏、プロペト(ワセリン)などがありますが、ひび割れの症状がでた場合にはプロペト、またはプロペトに亜鉛華軟膏を併用する治し方が効果的です。
手の表面に傷が多いときは、軟膏基剤の塗り薬がおすすめです。
軟膏は塗ったあとにベトベトするので使いたくないという方は、塗布後5分くらいそのままにし、表面に残っている不要な軟膏はティッシュなどで拭き取るようにしてみてください。

外部からの刺激回避が大切

手湿疹の水泡は手を使い続けることで症状が進行しますので、極端な話になりますが手を使わずにすめば、休息ができて自然治癒することは可能です。
ただ、家事や仕事などをしないですむ状況を作れる方はまれであることから、できるだけ外部からの刺激を受けずにいられるにはどうすればいいのか、ご本人が工夫していくことが症状の大きな回復方法となります。
市販薬やハンドクリームなどのお手入れと並行して、外部からの刺激を避けることに意識を置いてみてください。

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