ヒトメタニューモウイルス感染症とは、鼻などの呼吸器に感染するウイルスです。
表記は英語を略してHMPVと表記もされます。
このウイルスの名前を聞き慣れておらず、新しい病気なのでは?と思う方もいるかもしれません。
ですが、今までは風邪として診断されていたものにウイルスの種類が特定されただけであって、近年流行るようになったウイルスではありません。

ヒトメタニューモウイルスというと聞きなれない名前で、外国から入ってきた何か新しい感染症の様なイメージをもたれる方も多いですが、実はそうではありません。ずいぶん昔からあったはずですが、今世紀になってから特定され、昨年やっと外来で検査ができるようになりました。それまでは原因不明の「カゼ」ということでした。
出典 やまて小児科・アレルギー科(http://yamate-cl.jp)

特に危険なウイルスではなく病院で診断されても心配することはありませんが、赤ちゃんが感染して重症になったケースもありますので、症状には充分注意して見てあげましょう。

ヒトメタニューモウイルス感染症について

多くは子供、年配者に感染します。
特に子供は1〜3歳の間に感染することが多いですが、免疫(めんえき)が完全ではない場合は大人も感染します。

免疫は数回で出来る

ヒトメタニューモウイルス感染症は免疫が出来るウイルスですが、1回の感染で完全な免疫は出来ません。
何度か感染し、回数が増えるにつれ症状が軽くなります。
免疫が完全となれば、基本的には感染しても発症しなくなります。

主な症状は風邪

大人も子供も症状は共通で、いわゆる通常の風邪の症状です。
・咳
・熱
・鼻水
・呼吸困難
・ゼイゼイヒューヒューという呼吸
これらが現れます。

期間はどのくらい続くか

おおよそ潜伏期間4〜6日を経て、症状は1週間程続きます。
4日位で症状は落ち着いてきますが、1週間経っても全然症状が治まらない場合は、他の病気が発症している可能性もあります。

入院までいくことはある?

小さい赤ちゃんだと、場合によっては重症化して入院となることもあります。
特に呼吸が苦しくなってうまくできず、酸素吸入が必要な場合です。
また他の病気が合わせて発症することもあり、その症状が重くなると入院となることもあります。
過去の例では、シーズン中に重症となって病院に行ったうちの子供の2割程が入院となったという記録があります。

子供は呼吸器感染の約1割

子供の呼吸器関連の感染の5〜10%がヒトメタニューモウイルス感染症となっています。
1歳未満の乳幼児は症状が重症化することがあります。
大体生後6ヶ月から感染しはじめます。
2歳までにおおよそ半数は感染を経験して、10歳までにはほぼ全員が感染経験をします。
年齢が低いほど、中耳炎(ちゅうじえん)を併発しやすくなります。

大人は高齢者が注意

大人の場合は、呼吸器関連の感染の2〜4%がヒトメタニューモウイルス感染症です。
はしかや水ぼうそうのように、大人は初感染だから危険というものではありません。
ですが高齢者は症状が重症化することがあります。

その他重症化しやすい人

体重が2,500g未満で生まれた赤ちゃん、または骨髄移植を行っていたり、呼吸器や心臓の病気をすでに持っている場合は、感染して重症化することがあります。
特に喘息(ぜんそく)をもっている子供</span >は注意しましょう。

似ている病気

同じく呼吸器に感染するRSウイルスに症状が非常に似ており、症状だけでの判断は難しいです。
病院の検査では数分で判明する診断キットを利用します。
子供は、RSウイルスは1歳未満にかかることが多く、ヒトメタニューモウイルス感は1歳以上にかかることが多いです。

感染時期、経路

基本的に1年中、発症は見られます。特に多い時期は3月から6月の間です。似ているRSのウイルスよりも遅れて流行があります。
飛沫(ひまつ)感染、接触感染という経路で感染します。
くしゃみや咳から、また感染している手などに触れて感染します。


引用元: MeijiSeikaファルマ(http://www.meiji-seika-pharma.co.jp/hmpv/)

家族間で感染するケースが多く、子供が感染している際に、親が疲れていて免疫が弱まっている時に感染することがあります。
他にも兄弟がいる場合には予防をしっかりと行いましょう。

感染対策

通常の風邪予防と同じで、マスク・手洗い・うがいが予防方法となります。
保育園や幼稚園で流行し始めたり、家族が感染したら注意しましょう。

合併症

同時に細菌の感染等を起こすことがあります。
特に子供は一緒に中耳炎(ちゅうじえん)や肺炎を伴うケースが多くあります。
どちらも通常は危険性の高いものではありません。
症状が治まらない時に病院にいくことで発見され、ほとんどは完治します。

治療・診断方法

通常の風邪のひとつですので、特別な治療や特効薬や予防薬などもありません。
治療は病院でも対症療法となり症状を抑える薬が出されます。

ヒトメタニューモウイルスの感染診断は、6歳未満でありレントゲンで肺炎が強く疑われるケースであれば保険の適用で受けることが出来ます。

自宅で治療する場合は、水分を充分にとって暖かくして休みます。

市販薬の治療

ヒトメタニューモウイルスとは気づかず、結果的に通院せずに回復を待ったという場合も非常に多いです。
症状に対して治療を行う対症療法となりますので、市販薬を使う場合は風邪薬となります。
鼻水、熱、咳等症状に合わせた市販薬を選びます。

症状が治まらない時は再診を

単独ではさほど危険となる確率は低いヒトメタニューモウイルスですが、気をつけるのは合併症です。
数日経っても症状が一向に改善しない場合は、他の病気が発症している可能性もあります。
4、5日経過しても治まらない時には病院で再診してもらいましょう。

ヒトメタニューモウイルスに感染し、熱が4日以上続く場合は、細菌にも感染している可能性があり、その場合は、抗菌薬が必要となります。熱が長引く時は中耳炎や細菌による肺炎などをおこしていることがあるので、もう一度早めに受診しましょう。
出典 Meiji Seikaファルマ株式会社(http://www.meiji-seika-pharma.co.jp/)

保育園の登園目安は?

感染から2週間程は周囲への感染の可能性はありますが、特に登園や出席停止は定められていません。
ある程度症状が落ち着いたら、周りへの感染に注意して登園させて大丈夫です。
ですが、マスクなどで出来る限り予防は行っておきましょう。

赤ちゃん以外は危険性の少ないウイルス

聞きなれない病気の名前を聞くと不安になることもあります。
ですが、ヒトメタニューモウイルスは風邪と考えて大丈夫ですので、しっかりと風邪予防をとっておけば大丈夫です。
病院で診断された場合はしっかりと症状を見てあげて、1週間経っても改善しない時には再度病院に行きましょう。

スポンサードリンク

スポンサードリンク