白目が充血したり、目がゴロゴロしたり、まぶたの中にブツブツができてしまったという経験はないでしょうか。
プールで泳いだあとなどに起こるがあるのですが、他にもかゆみ、しょぼしょぼする、まぶしくなる、涙が増える、目やにがでるなどの症状がでたら、はやり目かもしれません。

はやり目はウイルス性急性角膜炎流行性角結膜炎とも呼ばれている病気で、アデノウイルスに感染すると引き起こされる子供がかかりやすい結膜炎です。

はやり目にかかったら完治するまでにどのくらいかかるのか、治療方法や対処方法、職場や学校への出勤・出席停止は必要なのかなどについてまとめました。
感染してからすぐに発症しないはやり目の潜伏期間はどのくらいか、心配な後遺症などについてもご紹介していきます。

この症状が出たらはやり目

はやり目を発症すると、充血、目がゴロゴロする、まぶたの中にブツブツができる、かゆみ、目がしょぼつく、まぶしくなる、涙の増加、目やにがでるなどの症状が現れます。
症状が悪化すると、発熱、出血、結膜浮腫(ふしゅ・白目がブヨブヨしてくる症状)、急激にまぶたが腫れる、耳前腺(じぜんせん・耳の前のリンパ腺)が腫れるなどの症状も起こります。

通常は初期症状が片側の目だけに現れたとしても、何日か経つともう一方の目にも感染します。
最初は結膜が充血して、たくさんの目やにや涙が分泌されるようになります。
量が多過ぎるあまり、患者さんによって目が開かなくなるほどです。

かゆみの症状が出ないところが、アレルギー性結膜炎と違うところです。
目の中がゴロゴロして、痛みを伴います。

はやり目を含め、1年の中でも夏場は特に感染症が流行します。
病院で受診するときは、他の患者さんにうつしてしまう可能性も考えられます。
あらかじめ電話で病院に連絡を入れ、はやり目の可能性があることを伝えてから、どのようにすればいいか、そのまま向かっても大丈夫か確認しておきましょう。

子供の症状

はやり目という病気は、特に年齢が1歳~5歳の幼児の間で流行しやすい傾向があります。
痛みの症状があるにもかかわらず、まだ幼い子供は痛みを伝えることが困難なので、目がかゆそうな表情を浮かべていたら目が痛いのだと察してあげてください。
幼児によっては、顎の下や目の周りにあるリンパ節が腫れる症状がでますので、ママやパパが気を付けてあげましょう。


引用元: 1児のママのちぃたんブログ(https://ameblo.jp/aimk65/)

大人の症状

大人の感染者の症状も、子供と基本的に同じようです。
子供と同様に症状が持続しやすいですから、職場で流行していないかなど感染情報に気を配って予防に努めましょう。
手指からアデノウイルスがうつる確率が高いので、家族にはやり目を患っている方がいる場合は、小マメにうがい手洗いを行うことが対策になります。


引用元: I’m in Jeju Island(https://ameblo.jp/iamsunja913/)

うつる確率が高い環境

お伝えしましたように手指からアデノウイルスがうつりやすいので、家族内では注意が必要です。
はやり目は集団生活の場である病院や学校、保育園、家庭内などで感染が流行しやすいことでこの病名がつけられましたから、こうした場所では特に注意の意識を高めていきましょう。

そもそも結膜とは

はやり目の症状がでる結膜は、目のどの部分かご存知ですか?
黒目のことを眼科の先生などは角膜といい、まぶたの内側から角膜の際までをおおっている粘膜が結膜です。

さらに詳しくいうと、結膜の中でもまぶた側の粘膜が眼瞼(がんけん)結膜、白目側を包んでいるのが眼球結膜です。
結膜はまぶたと眼球をつなぐ役割を果たしており、私たちが普段意識しなくても、うまく連動してくれています。

涙が分泌される涙腺は目玉の表面にうるおいを与えてくれているので、自然と老廃物やゴミが目の外に追い出され、眼球内にウイルスや細菌が入り込まないよう守ってくれているのです。

※ ウイルスと細菌の違い
よく感染症の原因として、ウイルスや細菌が体内に侵入したなどという説明文を目にすることがあります。
ウイルスと細菌はなんだか同じようなイメージを持たれている方も少なくないかもしれません。

細菌よりもウイルスの方がとても小さく、人間の肉眼では確認できない微生物がウイルスです。
はやり目を発症させているのもこのウイルスの一種ですが、自分だけで生存できない性質を持っていることから、人間や動物の細胞の中にいつの間にか入り込んで生きながらえています。

侵入した人間などの細胞内において、ウイルスは自分の新しい住み家となった細胞を自分が生き延びやすい状態に変えてしまいます。
こうして変えられてしまった人間などの細胞は衰弱していき、最後はウイルスが感染した部位の細胞は死滅することが原因となり、その人間は病気にかかってしまいます。

しかし、ウイルスの住み家となった人間は、必ずしも病気を発症するは限りません。
理由は、ウイルスが侵入した人間や動物がそのウイルスに負けないくらい強力な抵抗性を備えていれば、ウイルスは活動することが不可能なため病気を発症せずにすむからです。
ウイルスに負けない体になるには、普段の生活から抵抗力の強い体づくりをしていくことです。

はやり目の発症原因

急性結膜炎の炎症は、主に以下の5つの原因から発症します。

  • カビやアデノウイルス、細菌などの微生物
  • 花粉などのアレルギー反応
  • アルカリや酸などによる化学的な刺激
  • 摩擦やゴミ、ホコリなどによる物理的な刺激
  • 紫外線

これらの症状が集団の間で突如発生する急性角膜炎が、はやり目です。
伝染性がかなり強力な性質を持っており、はやり目にかかった患者さんの目から出る分泌物が原因で伝染していきます。

はやり目はウイルス性急性結膜炎であり、原因となっているウイルスはアデノウイルス8型、4型、37型、19型です。
ウイルス性急性結膜炎は、はやり目以外にもプール熱(咽頭結膜熱・いんとうけつまくねつ)や急性出血性結膜炎といった種類もあります。

ちなみにプール熱の発症原因は、アデノウイルス4型、3型感染です。
プールに入っているときにうつる場合があることからプール熱といわれ、咽頭炎から熱がでたり、ブツブツが結膜に現れるなどの症状がでます。
潜伏期間は、5日~1週間程度です。

急性出血生結膜炎の発症原因は、エンテロウイルス70型感染です。
ウイルスが感染して1日~2日程度の潜伏期間の末、急に出血の症状が眼球結膜に現れます。
ブツブツが結膜に現れたり、まぶしさ、充血、ゴロゴロ感なども伴う結膜炎です。

潜伏期間

はやり目の潜伏期間は、アデノウイルスに感染してから1週~2週間です。
発症してから1週間前後が感染期間となり、この時期さえ越えられればあとは日を追うごとに症状がおさまってきます。
3週間くらいで自然治癒しますが、学校保健安全法に指定されている疾患ですので、医師の許可がでるまでは学校に行くことができません。

あまりに炎症の症状が現れた患者さんは、黒目が白く濁る状態が生じます。
個人差はありますが、人によっては濁りが解消されるまで数か月もかかるケースもあります。

はやり目の治療方法

はやり目だと医師から診断を受けたら、1日も早く完治させて元通りの元気な状態を取り戻すために、治療に専念したいところです。
しかし、はやり目という結膜炎を治療する目薬は開発されていません。

点眼薬が存在しませんので、回復させて再び学校に登校しお友達と会ったり、会社に出社して自分の仕事をバリバリこなすためには、アデノウイルスに負けない抵抗力を身につけるしかありません。
まずは十分に休息を取り、低下している体力の回復に努めましょう。

直接はやり目を完治させる目薬というものはありませんが、炎症を抑制させる目的でステロイド点眼薬を使用したり、新たな感染症にかからないよう抗菌点眼薬を処方してもらうことは可能です。
保育園や学校のお友達や職場の同僚などにうつしてしまうことを防ぐために、体力改善と並行して感染予防をすることも大切なことです。

出勤・出席停止

はやり目はとても感染力が強力であることから、二次感染を防ぐことが大切なので出勤・出席停止となります。

子供の場合

学校保健法の第三種に指定を受けている病気ですので、もう感染する可能性はないと医師の診断が出るまでは登校せずに回復に専念しましょう。
第三種に指定されている疾患は、他に急性出血性結膜炎や細菌性赤痢、コレラなどがあります。

ちなみに、第二種は風疹やインフルエンザなどが指定されており、出席の可否は疾患により異なりますが、治ってから数日程度で学校に行けるようになります。
第一種は鳥インフルエンザやエボラ出血熱などで、治るまで学校に行くことができません。

大人の場合

学校保健法と無関係である大人の場合は、やはり勤務先で感染を広げてしまわないために、出勤を控えることが重要です。
特に配慮が必要なのは、職場が保育園、幼稚園、学校、医療関係、老人ホーム、飲食関係などの方です。

以前に実際にあった事例として、とある大学病院の眼科病棟にて感染が止めることができず、拡大してしまったことがありました。
その病棟は感染をそれ以上拡大させないために、1か月の閉鎖を余儀なくされたということです。

合併症や後遺症に注意

はやり目に限った話ではありませんが、病気にかかったら治りかけの時期に油断をしないことがとても重要です。
症状が落ち着いてくるとついつい気を抜いてしまいがちになりますが、はやり目を初めとする結膜炎は症状が消えてくるのと入れ替わりに、角膜(黒目)に細かい濁りが点々とできるケースがあります。

この濁りの点々ができていたら、このタイミングで治療を中断することなく、この異変が治まるまで治療を続けてください。
なぜなら、治療を中断してしまうと濁った黒目になり、視力が低下する場合があるためです。
治療をやめるタイミングの判断は、かかりつけのお医者さんに仰ぎ、指示に従うようにしましょう。

はやり目の予防とかかってからの対策

はやり目をまだ発症していない方の予防法と、すでに発症してしまった方の対策は、以下の6つがポイントとなります。

  • 手を洗浄するときは流水を使い、石鹸も使用して汚れを洗い流す
  • 目を手でこすらない(目を拭きたいときはティッシュペーパーなどのそのまま処分できるものを使い、タオルや手では行わない)
  • かかりつけの医師から許可が出るまでは、保育園、幼稚園、学校に登園・登校しないで休む
  • 医師からOKがでるまでは、プールに入らない
  • 十分に休みを取るように心がけ、体力の低下を招かない
  • 人が多いスポットには足を運ばない
  • 洗面用具やタオルなど、はやり目が完治するまで家族と別々に分ける
  • はやり目の感染の可能性があるうちは、入浴の順番は患者さんをラストにする

プールに入るときの注意点

はやり目は、他の人にうつる可能性がある病気です。
すでに発症している場合は医師から許可が下りるまでプールに入ることができませんが、感染していない人もプールに入るときは以下のことを守るようにしてください。

水泳をする時間が長くなりそうなときは、水中メガネを使用しましょう。
水泳を終えて目が充血していたとしても、はやり目やプール熱、急性出血結膜炎などのウイルス性急性結膜炎と決まったわけではありません。
まずは冷静になって、少し様子を見てみてください。

目やにが出て、目が充血している日には、プールに入らないことが大切です。
点眼薬を使用している方は、すぐに使用できるようプールサイドに持ち込みたくなるかもしれませんが、それはやめておいてください。
目薬の成分が変質してしまったり、汚染する可能性があるためです。

夏ははやり目以外にも感染症に要注意

はやり目に感染したら、充血、目がゴロゴロする、まぶたの中にブツブツができるなどの症状が現れます。
治療するための目薬がない病気なので、十分に休息を取るなどしてアデノウイルスに強い抵抗力を身につけることが回復につながります。

はやり目などのウイルス性急性結膜炎を発症したら、周囲にうつさないよう保育園や学校、会社への配慮も必要です。
特に夏ははやり目を初めとして、感染症が流行する季節です。
家庭内でも家族と患者が同じタオルを使用しないことなど、感染防止に努めることも、症状の改善と同時に行うようにしましょう。

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