寒い時期になると関節が痛くなる…と秋から冬になる季節に、少し気分が重くなる方もいると思います。
なぜ冷えることが関節痛につながるのでしょうか。
その原因、関節痛の薬について、各部分で気をつけること等を解説していきます。

関節が痛くなる原因

冷えると何故関節が痛くなるのか、それは関節のしくみに理由があります。
関節は骨と骨をつなぐ部分になります。
骨と骨が曲げる時にぶつかり合うことになりますが、間に何もなければ骨がすり減ったり欠けてしまいます。
関節軟骨は柔らかい骨で、骨同士の間にクッションを挟んだような役割をしているのです。

関節痛とは

関節軟骨の機能が弱くなってしまうとクッション機能が低下してしまいます。
硬い床にクッションなしで長時間座ると痛くなるように、関節にも痛みが発生します。

関節軟骨は年齢とともに弱くなってしまい、関節痛が起こります。
腰が痛いというと年配の方をイメージする程、高齢と腰痛は関係が高いのです。

冷えで血液の流れが悪くなる理由

年齢を重ねる以外でも、栄養が不足することで関節軟骨の機能は弱まります。
体が冷えると血液の流れが悪くなりますが、血液とは体全身に栄養を送るものです。

つまり冷えることで、下記の流れが起こりるのです。

  1. 冷えると血液の流れが悪くなる
  2. 血液がうまく流れず関節周りの筋肉や関節軟骨への栄養も渡りにくくなる
  3. 栄養が不足すると、筋肉や関節軟骨がうまく機能しない
  4. 関節軟骨がうまく機能せず、骨と骨のクッションが弱まる

このように関節軟骨がうまく働かなくなった状態は変形性関節症という病気になります。

冷えると全身の血行不良に陥り、必要な栄養素や酸素が細胞にスムーズに行き渡らなくなります。 特に関節付近は血のめぐりが悪くなりやすくなる部分です。
出典 肩・ひざ関節痛クリニック(https://www.kata-hiza.com/blog/350-2/)

寒い時期にのみ関節の痛みを感じる方でも、普段から関節の調子が悪い場合が多いです。
痛みを感じる程でもない程度の関節症が、寒い時期に血流が悪くなって痛みを感じる程に悪化しているのです。

各部位で注意するべきこと

人間には関節がいくつもあり、変形性関節症は体の各部位の名前が入ります。
例えば膝であれば変形性膝関節症という呼ばれ方をします。

四十肩・五十肩

よく肩の関節の痛みは、四十肩や五十肩という言葉で言われることがあります。
肩関節周囲炎ともいい、急性と慢性の症状の時期があります。

  • 急性期
    発症した時期です。
    初期の段階では痛みが強く現れ、動く範囲が狭くなります。
    しびれたり眠れないほどの痛みになったりします。
  • 慢性期
    痛みは次第になくなっていきますが、動かせない部分はある状態で日常動作にも影響があります。
  • 回復期
    少し動かせない部分はあるものの、痛みはほとんどなくなり徐々に回復に向かいます。

このように発症からしばらくすると多くの方は自然に治ります。
ですが回復期までに1年近くかかる場合が多いです。
人によっては回復せず、手術が必要となることがあります。

20代は腕や指に負担がかかりやすい

関節痛は年齢が高い程発症しやすい病気ですが、現代の20代は腕や指に負担がかかりやすいのです。
20代だと、スマートフォンを持っている割合は非常に多いです。
友達とラインをしたり、インスタの写真を撮ったり、ツイッターを常に見ていたり。
実に20代はスマートフォンを触っている時間は長いですが、スマートフォンは操作に手首、指を使う機械です。
長時間触っているとそれだけ負担がかかってしまいます。

スマホは片手で操作することも多いです。しかし、片方のみで操作を繰り返していると、筋肉の使い方に偏りが生じます。そうなると、手と腕の筋肉や関節に負担がかかりやすくなります。
出典 医療法人 賛功会 西田整形外科(http://nishidaseikei.net/orthopedics03.html)

膝は関節の代表とも言える部位

変形性関節症の中でも、膝は特に多い箇所となっています。
これは膝というのは、負担がかかる時間が非常に多いためです。

通常時は体重の2、3倍が、速度を上げたときには7倍くらいの負荷がかかります。
普段、歩いたり走ったりする機会が多い方は他の人よりも膝の負担が多くなっています。

膝への負担は体重に関係しています。
膝の関節が悪化すると、激しい痛みで歩くことが困難になる場合もあります。
基本的には急に痛むのではなく徐々に悪化していきます。

  • 初期症状
    膝に違和感があるけれど、そこまで痛みがない状態であったり、朝の歩きはじめに痛みが発生したりします。

 

  • 中期症状
    膝が固まったように感じ、正座やあぐらをかいて座るのが辛く、膝が熱を帯びて腫れてきます。
    他にも階段を降りるときに痛みを感じたり、膝からゴリゴリという音がなったりもします。

 

  • 重症症状
    痛みで歩くことができない状態や、足がまっすぐ伸びない状態になります。

女性に多い足首の関節痛

足首の関節の痛みは女性に多いです。
理由としては女性用の靴は先端が尖っているデザインのものが多いためです。

靴の形状によって発生する、外反母趾(がいはんぼし)という足の親指が外側に向いてしまう病気があります。
この外反母趾と足首の関節の痛みは、お互いを更に悪化させる関係にあります。
足の親指が外側に向かうと、力の入る方向が異なってしまいます。
足首に必要以上のねじれの負担がかかってしまうのです。


出典:カサハラフットケア整体(http://www.ashiuratengoku.co.jp/000site/footcareseitai/72.html)

普段から負担をかけ続けることになるので、肩とは違い自然に治りにくいです。
症状が悪化すると歩行困難になることがあります。

肘の痛み

肘の関節痛はスポーツをしている人、重労働の人に発症しやすいです。

  • テニス
  • ゴルフ
  • 野球
    これらのような、肘が重要となるスポーツをしている方は注意が必要です。
    重い荷物を持つ仕事をしている方も同様に肘に負担がかかります。

痛くなっても、スポーツや仕事で肘を使わなければいけない場面もあります。
肘をかばうことで手首や肩にも負担がかかるため、同時にこれらの関節の悪化につながります。
肘の関節痛が悪化すると、握力が低下したり箸が持ちにくくなってしまいます。

関節痛に効く市販薬は?

関節の痛みは、基本は病院に行って注射をする等の治療になります。
ですが、仕事や家事で忙しく病院に行く暇がなかなかないので市販薬で治したいという方も多いと思います。
市販薬で対処するには何が効果的なのでしょうか。

痛みを抑えるのは湿布

鎮痛消炎成分(ちんつうしょうえんせいぶん)という、インドメタシン、フェルビナクの成分があります。
これは鎮痛、つまり痛みを抑える成分となっています。
インドメタシン、フェルビナクが含まれていて一般に購入することのできる製品は湿布です。
湿布は冷たいものが多いですので、寒い外に出かける時には冷やしすぎに注意しましょう。
血流を良くすることからも、温かい湿布の方が良いです。

あくまで痛みを抑える効果ですので、直接の原因を治すわけではありません。
一時的なものではありますが、痛みを我慢しなければいけない時に利用しましょう。

ビタミンB群

関節痛は、関節周りの筋肉や軟骨関節が疲れて機能しなくなるために発生する痛みと紹介しました。
この筋肉や軟骨関節だけでなく、体の疲れをとりやすくするのがビタミンB群です。

医学的にはビタミンB1は体の中で糖の分解を促進して、筋肉や神経におけるエネルギー産生を助ける働きがあります。ビタミンB1が不足すると糖からうまくエネルギーが取り出せないため、疲労しやすくなったり、集中力が低下します。またビタミンB1は筋肉に貯まる疲労物質である乳酸を除去する役割もあるため、その不足は肩こりや腰痛とも関連があるのです。
出典 わらび内科・ペインクリニック(http://www.warabi-clinic.com/jiyu.html)

ビタミンBサプリは多量摂取しても大丈夫

ビタミンB群は水溶性というタイプのビタミンで、摂りすぎても体の外に排出されるビタミンです。
種類によっては、摂りすぎた際に排出できずに体に影響が出る種類のビタミンもあります。
ビタミンBは違いますので、サプリメントでたくさん摂ってしまっても大丈夫です。

ビタミンB全般を摂るのが効果的

糖質をエネルギーに変えて、疲労回復の効果があるのはビタミンB1です。
更に他のビタミンBを合わせてとることで効果的になります。
ビタミンBのそれぞれの働きは以下のようになっています。

  • ビタミンB1
    糖質をエネルギーに変える、神経機能を正常にする
  • ビタミンB2 、ビタミンB3(ナイアシン) 、ビタミンB5 、ビタミンB7(ビオチン)
    脂質、糖質をエネルギーに変えるのを促す
  • ビタミンB6
    神経を流れる物質をつくる ・ビタミンB12 神経の働きを維持する

コンドロイチン、グルコサミンは効果があるのか

よく関節に効くといったキャッチコピーで販売されているコンドロイチン、グルコサミンが含まれているというサプリもあります。
これらは、医学的見地からは結果が出るという話があまりありません。
むしろサプリメントで摂取しても、ほとんど効果はないという意見が多いのが現状です。

コンドロイチン、グルコサミンという成分は関節の働きに重要な関係にはあります。
ですが注射ではなくサプリとして摂取した場合、ビタミンとは異なりコンドロイチンやグルコサミンの含有量が少なめです。
少量でも血液で運ばれ、関節部分で元の働きをする成分のままであれば効果はあります。

ですが、サプリメントである程度血液に流れ、その一部が関節についたとします。
その状態で関節で元の働きをするか、ということに疑問を唱えるお医者さんが多いです。

グルコサミンが抗炎症作用を示すとともに、軟骨成分(グリコサミノグリカン、II型コラーゲン)の分解を抑制する一方で、合成を促進することによって軟骨保護的に作用する可能性について述べた。
しかし、グルコサミンは、日本では薬でなく、あくまでも食品として位置づけられており、その効果は大変穏やかで、薬ほど切れ味のよいものではない。そして、その効果は摂取を止めるとなくなる。
グルコサミンの効果や作用メカニズムについては今後も検討する必要があると考えている。
また、著者は、グルコサミン含有食品の効果は、主たる成分であるグルコサミンによるものと考えている。
しかし、市販のグルコサミン含有食品には、グルコサミン以外に、抗炎症作用や軟骨保護作用を有する成分が含まれていることが多い。
出典 順天堂醫事雑誌 ※J-STAGE(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmj/59/2/59_152/_pdf)

市販薬で治したい場合は

医学的には、

  • 湿布で痛みをおさえる
  • ビタミンBを食事やサプリで日々摂取し、関節周りの筋肉を疲労をとる
  • 体を動かして血行を良くする
  • 直接の原因となる関節への負担を減らす
    というのが、なかなか病院へ行けない人の関節治療となります。
    ただ改善しない場合、病院での注射等の治療を行う必要があります。

関節の痛みとサポーター

市販薬とは異なりますが、一般に購入できるサポーターは果たしてどうでしょうか。
関節が痛いことにより、なんとなくサポーターをつけているという方は非常に多いです。

サポーターは関節の動きを軽減するものです。
そのため、下記の方に対しては効果的です。

  • 痛くて曲げることが困難な程悪化している
  • 作業やスポーツ等で関節に負担をかけなければいけない

《回復を遅くすることもある》
ある程度痛みが回復している状態であれば、血行のめぐりが悪くなり回復を遅めてしまうことになります。
重症時はサポーター利用は効果的です。
ですが適度に動かしてみて、痛みがなくなってきたのであれば外して回復を早めましょう。

関節痛と熱の関係性

関節痛を起こしている場合、その場所が熱を持っている時とそうではない時があります。
この違いは、症状の進行具合の違いと言えます。

関節が熱を持っているケース

関節が熱を持っている場合、関節が炎症を起こしている可能性が高いです。
関節周りが重症になると、熱を帯びて腫れてきます。

つまり熱をもっている状態だと関節の病気がかなり進行している状態です。

熱なしで痛む場合

まだ進行はそこまで進んでいない状態です。
この状態のうちに栄養摂取、血流を良くする改善を心がけましょう。

風邪のときに関節が痛む理由

風邪をひいたときに関節が痛くなることもあります。
これは細菌やウイルスが関節に直接感染している訳ではありません。

風邪をひいた場合、ウイルスや細菌から身を守るサイトカインという成分が体内でつくられます。
サイトカインが多くなると人体に悪影響を及ぼす働きも持っています。
悪影響を抑えるために、また別のプロスタグランジンという成分がつくられます。
このプロスタグランジンという成分が、関節の痛みを引き起こす原因となります。
なので風邪の関節の痛みは、関節の痛みを治すことよりも風邪を治すことが大切になります。

日頃の生活で関節に負担はないか?

関節の痛みは過去は高齢者の悩みでありましたが、若い人でも起こり得る痛みです。
改善には血行を良くしてビタミンBを摂取することが大切です。
日頃から筋肉をほぐし、体も温めてあげましょう。

関節は下記にあたる方が多い傾向にあります。

  • 肥満傾向にある
  • スポーツをしている
  • 農作業、漁業等の重労働の仕事をしている
  • 足が内股やガニ股気味
  • 太ももの筋力が弱め

スポーツや仕事等では負担を避けることは難しい場合もあり、なかなか病院に行く時間をつくるのも大変ですが、
その場合には湿布やサポーターを利用し、体の冷えや関節への負担には気をつけるようにしましょう。

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