あなた、もしくはあなたの周りに毎年花粉症に悩まされているという方がいるのではないでしょうか。
花粉症は季節性のアレルギー性鼻炎で、もう一つ、症状に一年間を通して悩まされる通年性があります。

多くの日本人がアレルギー性鼻炎を抱えており、季節性は3人に1人、通年性は4人に1人、季節性と通年性の2つともある方も含めれば、なんと2.5人に1人がアレルギー性鼻炎です。

体質による病気なので、何もせずに完治できる人は10%くらい、多くの患者さんは長く悩まされます。
しかし、適切な方法でポイントを押さえさえすれば、日常生活に影響がないまでにケアしていくことは可能です。

本ページではアレルギー性鼻炎とはどんな病気かということから始まり、原因や症状、治療法、近所のお店ですぐ買える市販薬などについてご紹介しています。
症状改善などの参考に、ぜひご一読ください。

アレルギー性鼻炎になる原因


引用元: マイクリニック(http://www.myclinic.ne.jp)

アレルギー性鼻炎を発症する原因物質のことを、アレルギー抗原(こうげん)またはアレルゲンといいます。
アレルゲンは家の中のホコリ、ダニの死がいやフン、カビ、ペットのフケ、花粉など、多くの薬物や食べ物などの種類があります。

患者さんによって何がアレルゲンかはさまざまで、医療機関で血液検査を受ければ特定することが可能です。
いろいろな情報を調べることができる血液検査ですが、アレルゲンの特定では特異的IgE抗体と呼ばれるものを測定します。

アレルゲンを特定するための血液検査にかかる費用は、一般的に保険適用で3割負担の患者さんですと、2,000円~5,000円くらいになります。
どうして数千円もの差があるのかというと、アレルゲンの種類(検査の項目数)で換算されるためです。

何がご自分のアレルゲンを把握せずに漠然と治療を進めていくより、特定してその物質の性質に向けての対応をした方が、より一層効率的な症状改善が期待できます。

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳などです。

日常生活の中でできる対策

病院へ行けば薬などでの治療が行われますが、日常生活の中で自分でできる対策があります。

鼻風邪に要注意!

鼻風邪というと一般的に他の病気より軽視されがちかもしれませんが、アレルギー性鼻炎の患者さんがかかった場合には安易に考えず、耳鼻咽喉科で適切な治療を受けることをおすすめします。
鼻風邪は急性鼻炎とも呼ばれる病気であり、アレルギー性鼻炎の2種類の病気を抱え込むことになってしまうため、発症すれば完治するまで長引きやすい傾向があります。

鼻風邪くらいなら自然に治ると思われるかもしれないのですが、アレルギー性鼻炎の方の場合は治るどころか急性副鼻腔炎に移行してしまう患者さんが非常に多いので十分に注意してください。
普段の生活でも特に風邪の予防をしっかり行い、栄養バランスのいい食事を心掛けたり、質の高い睡眠を取るなど、体調管理に力を入れていきましょう。

小まめな掃除でダニ退治

ダニはアレルゲンの一つなので、生活環境である自宅は小まめに掃除するようにしてください。
掃除機は、1週間に2回以上行います。
しっかりダニの死がいなどを取り除けるよう、1畳のスペースにつき30秒以上かけ、ゆっくり吸引部を動かすことがコツです。

掛け布団カバーやシーツはどのくらいの頻度で洗濯すれば適切か悩むところですが、アレルギー性鼻炎の方は1週間に少なくとも1回以上洗いたいところです。
近頃では、寝具のカバーに機能付きタイプが開発されています。
ダニを通さない寝具カバーが発売されていますので、枕カバー、布団カバー、ベットのマットに取り入れてみてはいかがでしょう。

布団の管理は湿気を減少させることがカギなので、布団干しは1週間に2回以上することを目指してみてください。
梅雨や忙しい時期などの難しいときは、部屋の中で干すだけでも違います。
布団乾燥機を活用するのもおすすめで、1週間に1回以上掃除機をかけることもダニ対策になります。

フローリングは清潔に保てるイメージがありますが、ホコリが立ちやすいという特徴もあります。
多くの方が掃除機のあとに拭き掃除をされていますが、拭き掃除をしてから掃除機が正解です。

畳、カーペット、布張りのされたソファーをご購入予定の方は、ダニ対策を考えた場合おすすめできません。

ダニ対策には、室内の温度や湿度も大切なポイントです。
理想は室温が20℃~25℃、湿度50%です。
大変かもしれませんが、できるだけ目指すようにしてみましょう。

薬物療法での治し方


引用元: 健康Salad(http://www.k-salad.com)

アレルギー性鼻炎は体質が関係している病気なので、症状を抑える抗アレルギー薬が用いられます。
主に用いられているのは鼻のスプレーと飲み薬の2種類で、授乳中の女性や妊婦さんには医師から特別な指示があります。

鼻のスプレーと飲み薬

なかなか完治が難しい病気ですので、薬物療法での治療をずっと続けなければいけないのかと辛くなってくることがあるかもしれません。
アレルギー性鼻炎は1年間ずっと症状が同じというわけではなく、時期によって波がありますので、医師に相談すれば薬の量を調整してもらえるでしょう。

特にアレルギー性鼻炎の症状がひどくなる時期はと季節の変わり目で、逆に軽くなるのは夏になります。
アレルギー性鼻炎の治療薬は鼻スプレーも飲み薬も副作用の心配がほぼないものなのですが、減らしたい場合は医師に相談してみてください。
症状がひどくなったときは、増やしてもらうことももちろんできます。

血管収縮薬

即効性が期待できる鼻づまりの薬で、基本的に6歳以上の方に用いられます。
過剰に使っていると返って症状が悪化するケースがありますので、使用方法を守ることが大切です。

抗コリン薬

点鼻薬で、鼻水の症状に効き目を発揮します。
12歳以上の方に用いられ、副交感神経の機能を抑えることで作用します。

ステロイド薬

点鼻薬と内服薬の2タイプがあり、効き目が強力である内服薬の処方は大人限定です。
点鼻薬は副作用が少なく、どちらステロイド薬も症状全般に効果を発揮します。

抗ロイコトリエン薬・抗トロンボキサンA2薬

鼻づまりの症状にゆっくり効いていく内服薬です。
効果を実感できるまで時間がかかります。

第二世代抗ヒスタミン薬

点鼻薬・点眼薬・内服薬の種類があり、症状全般に効果を現します。
点鼻薬と点眼薬には即効性が期待できる一方で、内服薬は実感できるまでに2週間近くかかります。
他にも薬を併用する場合、飲み合わせがよくない成分がありますので、医師の指示に従ってください。

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

点鼻薬と内服薬の2タイプがある、鼻づまり用のお薬です。
使用を始めてから2週間くらい経つと効果が実感できます。

レーザー治療による手術

アレルギー性鼻炎は、薬物療法だけでなく外科的な治療方法もあります。
レーザー治療による方法が主流となっており、鼻の粘膜を軽くこがす焼灼(しょうしゃく)というやり方で行われます。

レーザー手術は大変?

手術といっても入院が必要なわけではなく、日帰り手術ですので、比較的軽い気持ちでできるのではないでしょうか。
レーザー手術に要する時間は15分程度、病院の受け付けから診察などがあり、手術を受けて病院を出るまでにかかるトータルの時間は、全部で45分くらいのものです。
病院にもよるでしょうが、レーザー治療のあとに病院へ通わなければいけない回数は1~2回程度というところなどがあります。

レーザー治療が向いている方

レーザー治療は、どんな患者さんに適しているのでしょうか。

  • 出産を終えて現在授乳中の方、またはこれから妊娠を考えている方
  • 病院へあまり通院したくない方
  • 薬の使用量を少なくしたい方
  • 薬の影響で眠くなりやすい方
  • 鼻づまりのつらい症状でお悩みの方
  • アレルギー性鼻炎の薬物療法を続けているのにあまり効果が出ていない方

レーザー治療の前に知っておくべきこと

レーザー治療を決める前に、知っておくべきことがいくつかあります。
特徴をよく理解した上で、ご自身に合っているか検討してください。

まずレーザー治療にかかる費用ですが、保険が適用される手術です。
健康保険で3割負担の患者さんの場合、左右の鼻に施術をして9,000円くらいです。

アレルギー性鼻炎の症状の重症度によって、レーザー治療の効果に差があります。
人によって1年間に薬物療法が必要な期間を短くすることができたり、使用量を減少させられたり、完全に薬が必要なくなったりなどさまざまです。

効果に差がありますが、レーザー治療を受けたからといってアレルギー体質がなくなるわけではありません。
対症療法なので、症状の抑制をする手術です。

花粉症シーズンはやってない?

医療機関によって花粉症シーズンである毎年2月から4月は、レーザー治療を実施していない可能性があります。
花粉症の症状が出ている患者さんに対してレーザー治療を行うと、返って悪化させてしまったり、効果があっても薄いので、ほとんど意味がないためです。

レーザー治療以外の手術

アレルギー性鼻炎の患者さんに行われる手術は、レーザー治療だけではありません。
たくさん出る鼻水の症状改善に、鼻水を出させる神経を手術によってカットし出なくする方法があります。
他に整復術と呼ばれる手術があり、鼻づまりの症状改善を目的とし、鼻の粘膜を切除するものがあります。
どちらも、子供の患者さんにはほとんど行われていません。

アレルギー性鼻炎の市販薬

アレルギー性鼻炎の市販薬では、どのような製品が発売されているいのでしょう。

アレジオン20

アレジオン20は、エピナスチン塩酸塩という主成分が20mg配合されている抗ヒスタミン薬で、2016年まではアレジオン10として発売されていました。

眠くなりにくいという特徴があり、1日1回1錠の服用で長く作用します。
現在の症状を抑制させ悪化させたくない方、原因そのものに働きかける薬を飲みたい方に適しています。

アレグラFX

主成分がフェキソフェナジン塩酸塩の第二世代の抗ヒスタミン薬です。
朝と晩の1日2回服用し、アレジオン20よりさらに眠くなりにくいといわれています。

コンタック鼻炎Z

セチリジン塩酸塩を主成分とし、10mgを配合する第二世代抗ヒスタミン薬です。
1日1回の服用で、24時間効果が長続きします。
アレジオン20とアレグラFXを含め、現在市販されているアレルギー性鼻炎の市販薬の中で効果が一番高いという意見もあります。

ストナリニZ

第二世代抗ヒスタミン薬であるストナリニZは、コンタック鼻炎Zと同じく主成分セチリジン塩酸塩を10mg配合しています。
1日1回でOKなところも同じです。

第1類医薬品から第2類医薬品へ

上記のアレジオン20・アレグラFX・コンタック鼻炎Z・ストナリニZは、第1類医薬品として2015・2016年は取り扱われていましたが、2017年~は第2類医薬品に変更されています。
第1類医薬品だった頃は、薬局など薬剤師さんがいる店舗でしか買えない市販薬でした。
しかし、第2類医薬品である現在は薬剤師さんがいないお店でも入手できるようになりました。
急な症状で困ったときなどにすぐ購入できるよう、早めに近所で扱っているお店をチェックしておいてはいかがでしょう。

治療とマメな清掃で症状緩和を

日本人の2.5人に1人は、アレルギー性鼻炎の悩みを抱えています。
その中でなにもせずに自然治癒する人の割合は、10%くらいとかなり少数。
アレルギー性鼻炎は体質なので、多くの患者さんは長期間に渡ってつき合っていかなければなりません。

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を抑えるためには、ダニ対策など生活空間の清掃を行うことです。
鼻風邪というと軽視されがちですが、アレルギー性鼻炎の方は二重に病気を発症することになりますので、長期化しますから日頃から予防を徹底してください。
アレルギー性鼻炎は薬物療法が中心ですが、レーザー手術などの外科的対策もあります。
市販薬を利用していてなかなか改善が見込めない場合は、耳鼻咽喉科で適切な治療を受けましょう。

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