ロタウイルスは成人であれば免疫(めんえき)ができているため、あまり症状が重症化する事がありません。

しかし、免疫ができていない小さな子供の場合、症状が重症化したり、汚物で周りに感染させてしまう事もあり、予防・処理には十分気をつけなければいけません。

ここではロタウイルスの子供への予防、また汚物の処理について解説していきます。

乳幼児はかかりやすい

ロタウイルスの感染の症状が出るのは主に0〜6歳で、特に生後3ヶ月は免疫が一番弱くなっている時期で非常に危険です。

免疫があまりできていないため、年齢が小さい程症状が重症になりやすいです。

何度か感染するうちに免疫ができて症状が弱くなっていくので、年齢が上がるほど危険性は低くなっています。

子供専用の予防接種

ロタウイルスは生後32週までの子供のみ、予防接種を受ける事ができます。
まだ免疫がない体に対して、ウイルスを弱くしたものを体に注射し、症状を出さずに免疫をつくるようにするという薬です。

薬はロタリックスとロタテックという2種類があり、接種できる期間が異なっています。

ロタリックス

生後24週までに接種するもので、それ以降は接種不可となっています。
4週間間隔で2回注射を行う様になっており、生後14週6日までに1回目、生後24週までに2回目を完了します。

ロタテック

生後32週までに接種を行い、ロタリックス同様、それ以降は不可です。
4週間間隔で3回注射を行い、生後14週6日までに1回目を受け、生後32週までに接種を完了します。

周りに感染しない様、処理は的確に

子供がロタウイルスにかかると、大人よりも嘔吐(おうと)の症状が出る場合が多いです。

この嘔吐物や下痢等からほこりを通じて、家族間で感染する事があります。
そのため嘔吐や下痢等、汚物の処理は正しく行う必要があります。

用意する物

処理の際には下記の物を用意します。

  • 手袋
  • マスク
  • エプロン
  • ペーパータオルもしくは布
  • ビニール袋
  • バケツもしくはペットボトル
  • 次亜塩素酸(じあえんそさん)ナトリウム(ハイター、ブリーチ)

これらは処理が終わったらバケツ以外はビニール袋に入れて捨てる様にしましょう。
どうしても再利用が必要な場合にはしっかり消毒を行います。

汚れた場所用の消毒液の作り方

汚物を取った後に消毒を行うため、0.1%の次亜塩素酸ナトリウムをつくります。
通常家庭用のハイター、ブリーチは5%となっており、バケツやペットボトルでつくる方法があります。
ドアノブ、おもちゃの消毒用につくる物よりも濃いめとなります。

  • バケツでつくる
    100ml次亜塩素酸ナトリウムと水を合計6リットルになるようバケツに入れます。
    100mlの計り方はキャップを利用しましょう。
    通常ハイターやブリーチの説明書きにキャップで入れた場合の容量が記載されています。
    多くは20ml~25mlとなっていますので、キャップ4、5杯分です。

 

  • ペットボトルでつくる
    ペットボトルのキャップ2杯をペットボトルいっぱいになるように水を入れます。
    キャップ1杯が5ml、ペットボトルは500mlなので、これで0.1%になります。

汚物処理の手順

嘔吐の処理中は風通しを良くします。
窓を開けたり換気扇をつけたり、風が弱いようであれば扇風機等を使うのも良いです。

また嘔吐物を処理する人以外は近づかない様気をつけてください。

  1. 布、ペーパータオルで外側から内側に、汚れた面を折り込んでいく様に取る
  2. 無理に何度も使わず、汚れたものはすぐビニール袋に入れる
  3. 嘔吐物がとれたら、周辺の床を0.1%の次亜塩素酸ナトリウム染み込ませたペーパータオルで覆ってつけておく
  4. 10分程つけたら、ペーパータオルをビニール袋に入れる、新しいペーパータオルで拭き取る
  5. 手袋もついたものが飛び散らないように裏返すようにして外し、ペーパータオルと一緒にビニール袋へ入れる

体にウイルスがついている事があるので、終了後は可能であればシャワーを浴びます。

服等の洗い物

基本的にロタウイルスに感染していると思われる子供の汚物がついた衣類は、破棄するのが良いです。
洗って使用する場合は、洗濯前に消毒します。

消毒には先程の0.1%次亜塩素酸ナトリウムを用意します。

  1. 洗濯前に、バケツの中に0.1%次亜塩素酸ナトリウムを入れ、その中で洗濯物を浸す
  2. 10分程つけたら、通常の洗濯物とは別に洗濯する
  3. お湯が使える場合、85度以上の熱湯で洗濯する
  4. 乾燥は日光に当ててしっかりと乾燥する(乾燥機がある場合は高温で乾かす)
  5. つけたバケツは更に10分程次亜塩素酸ナトリウムを入れておき、しっかりと洗う

これでウイルスのほとんどをやっつける事ができます。

食事はしても大丈夫?

小さい子供は、腹痛や下痢等の症状があるうちは食事を避けておきます。
かといって何も与えないと脱水症状を起こしますので、水分はしっかりと与えましょう。

水分は補給する

スポーツドリンクや経口補水液を少しずつ、時間をかけて飲ませます。
2、30分おきに一口ずつ飲ませるのが良いです。

またお腹に刺激がかかってしまうので、冷やしすぎずに常温の物にしましょう。

ミカン、グレープフルーツの柑橘系のジュース、炭酸ガス飲料、コーヒー等、これらは胃への刺激が強いため避けます。

また牛乳、ヨーグルトの乳製品は刺激が少ないのですが、脂肪分が多く消化が悪いのでこれらもあまり飲ませない方が良いです。

症状が治まったら

野菜スープ
腹痛、下痢、吐き気がおさまってきたら消化に良い物を少しずつ与えます。
野菜スープやすりおろしりんご等は消化に良く食べさせるのにはピッタリです。
水分多めのおかゆの上澄み液である重湯も良いです。

子供がいる場合、処理や感染予防はしっかりと!

ロタウイルスは感染している事自体がわからないまま自宅療養で治す事もあります。
流行時期は冬の後半からですが、冬になりかけた時期から子供が吐いたり下痢をしたものはロタウイルスを疑いましょう。

他の子供も続けて同じ症状が…と家族同士で感染してしまう事もあります。
適切な処理を行い、家族での感染を予防しましょう。

スポンサードリンク

スポンサードリンク